一戸建てを購入する際、外壁だけでも種類がたくさんあって迷う方も多いと思います。
家の顔と言っても過言ではない外壁を見た目重視で選んで、実際住み始めると思ったよりメンテナンスが大変だったということにもなりかねません。
そこで今回は、一戸建ての外壁の種類であるサイディングやモルタル、タイルそれぞれの特徴やメリット、デメリットについて詳しくご紹介します。
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弊社へのお問い合わせはこちら一戸建ての外壁の種類①サイディングとは
サイディングとはパネル状になった外壁材のことを言い、工事費用を抑えることができ、施工期間も短いため近年人気のある種類です。
しかし、雨や紫外線による影響を受け劣化しやすいため、定期的なメンテナンスが必要となります。
塗り替えなどの定期的なメンテナンスをしていた場合の耐用年数は最大40年程度とされている場合がほとんどです。
サイディングはさらに「窯業系」、「金属系」、「樹脂系」、「木質系」の4つに分類されます。
窯業系サイディング
窯業系サイディングはセメント質や繊維質などをパネル状にした外壁のことで、サイディングのなかでも、もっとも人気があり約7〜8割の一戸建て住宅で使用されています。
メリットは機能性やコスト、デザイン性にも優れ、色や柄も豊富な点です。
一方で、蓄熱しやすい、改修の際にコストがかかるというデメリットもあります。
また、外壁を手で触れた際に白いチョークのような粉が付くと、継ぎ目に使用しているコーキングの劣化が疑われるため塗り替えなければなりません。
1㎡あたりの単価は3,500〜5,000円程度で、7〜8年に1回の頻度でメンテナンスが必要です。
金属系サイディング
金属系サイディングは耐久性に優れた金属板を成型し加工、柄を付け、断熱材を使用した外壁材です。
金属板には、ガルバリウムやアルミニウム、ステンレスなどが採用されており、種類によってコストや耐久性にも大きな差があります。
また、サイディングのなかでも断熱性や遮音性にもっとも優れており、窯業系サイディングの次に人気の外壁材です。
窯業系に比べ軽いため、建物にとっても負担が少なくなり、メンテナンスの手間もかかりません。
しかし、他に比べコストがかかることがデメリットです。
さらに、コーキングの劣化や錆びを発見した際はメンテナンスが必要だと考えられます。
1㎡あたりの単価は4,000〜6,000円程度で、10〜15年に1回の頻度でメンテナンスが必要です。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングとは「塩化ビニル」というプラスチックの一種でできた外壁材です。
アメリカで主流の樹脂系ですが、近年では北海道や東北地方の寒冷地域を中心に普及しています。
耐候性や耐久性、撥水性に優れているうえに、寒さや雨漏りの心配もありません。
また、再塗装の必要がなくメンテナンスの手間もかからないということが最大のメリットです。
しかし、薄いため遮音性や耐火性に劣り、種類も少なくリフォームできる会社がほとんどないということがデメリットでもあります。
1㎡あたりの単価は7,000〜9,000円程度で、10〜20年に1回の頻度でメンテナンスが必要です。
木質系サイディング
木質系サイディングとは、天然木の表面を炭化処理し塗装した外壁材です。
最近では、木材でも不燃処理を施しているものも多く、耐火性や防火性、耐久性を持つものも増えています。
メリットは断熱性に優れ、木のぬくもりを感じられることです。
一方で、メンテナンスにコストがかかり、耐水性に劣る点がデメリットでもあります。
また、水分を含んだままの木材は腐食しやすいため、塗膜の劣化が起こる前に塗り替えをすることをおすすめします。
1㎡あたりの単価は6,000〜8,000円程度で、7〜10年に1回の頻度でメンテナンスが必要です。
一戸建ての外壁の種類②モルタルとは
モルタルとは砂と水、セメントを混ぜ合わせて作られた外壁材です。
セメントは石膏や石灰石を焼いて粉末状にしたもので、最近は「防水セメント」という優れた防水機能を持つものもあります。
住宅の洋風化が流行し、地震や火災などにも強いとされていたため、1980年代までは日本でもモルタルが主流とされていました。
しかし、1990年以降はコスト面や技術面で優れたサイディングが普及したことにより、モルタルが減少したと考えられます。
モルタル外壁のメリットは災害に強く、種類が豊富であるため自由なデザインが可能となり、目地がなく高級感ある外壁に仕上げることができます。
実際に1923年の関東大震災が起きたことにより、耐火性に優れたモルタル外壁が一気に普及されることとなりました。
一方デメリットは、経年劣化とともにひび割れが発生しやすいため、メンテナンスの際コストがかかることです。
また、高度な技術が必要となるため、職人によって質に差が出る場合があるため注意が必要です。
さらに、適切な施工かつ定期的なメンテナンスをしていた場合の耐用年数は30年以上とされています。
メンテナンスの目安は、白いチョークのような粉が付いたりコケや藻、ひび割れが発生した際におこなうと良いでしょう。
1㎡あたりの単価は1,500〜4,000円程度で、5〜10年に1回の頻度でメンテナンスが必要です。
最近ではあまり見ることがなくなったモルタル壁ですが、特有の質感やデザイン性は今でも人気があり一定のニーズはあると考えられます。
一戸建ての外壁の種類③タイルとは
タイルとは粘土を主な成分とし、約1,300度の高温で焼いて固めているため石と同等の性質となります。
一枚一枚張ることによりタイルならではの立体感や、高級感ある質感、美しさが生まれます。
メリットは耐久性や耐火性に優れ、自然災害にも強いところです。
タイルには「親水機能」があり、外壁の汚れなどは雨が降ることによりセルフクリーニングをしてくれるため、他と比べメンテナンスにコストや手間がかかりません。
またタイル自体が非常に硬くなっており、傷がつきにくく経年劣化もほとんどないと考えられます。
しかし最大のデメリットは初期費用がかかることです。
サイディングの場合の初期費用は150万円程度なのに比べ、タイルの初期費用は倍の300万円以上とされています。
耐久性の低い外壁材だと10年ごとに100万円前後のメンテナンスが必要となりますが、タイルの場合は20年後から10年ごとに30万円程度とされています。
そのため、長い目で見るとタイルの初期費用は妥当な金額なのかもしれません。
さらに適切な施工かつ定期的なメンテナンスをしていた場合、耐用年数は40年以上とされています。
メンテナンスの目安は、タイルが浮いたり剥がれたりしないよう継ぎ目やコーキングに注意しておくと良いでしょう。
1㎡あたりの単価は1万円以上で、10〜15年に1回の頻度でメンテナンスが必要です。
タイルには保護性能があるため、建物もその資産価値も長年にわたって守ることができます。
実際、世界遺産にも登録されている長崎県端島(通称軍艦島)の建物は、60年以上経過した今でもタイル張りの部分はきれいに保たれています。
そのため、タイルは他にはない耐久性があると言えるでしょう。
まとめ
一戸建ての外壁は大きく分けてサイディング(窯業系・属系・樹脂系・木質系)、モルタル、タイルの3種類があります。
サイディングは比較的低コストで施工期間も短く済み、モルタルは災害に強くデザイン性に優れており、タイルは高い耐久性がメリットに挙げられます。
一方、それぞれにデメリットもあるため注意が必要です。
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