借地権がついた建物の売却を考えたときにはいくつか注意しなければならない点があります。
売却時には起こりうるトラブルを避けるように注意しながら、スムーズに進めましょう。
今回は定期借地権付きの建物を売却する際のコツや、注意点をご紹介します。
不動産売却において定期借地権がついている建物の売却方法にはどのようなものがあるか
借地権は地上権と土地賃借権の二つの権利のことを指します。
地上権を持っていると、他人から借りている土地に、家や建物などを所有することが可能となります。
土地賃借権は地上権とおなじように、他人の土地において、家などの不動産を持つ権利のことを指し、さらに、第三者に貸す権利を請求することも可能です。
また、定期借地権がついている不動産を売却することはできます。
その際、地主に売却許可をもらったうえでするべきで、さらに、売却価格の1割程度を承諾料金として地主に渡す必要があることに注意が必要です。
売却方法の一つとして、通常の不動産などとおなじように売る方法がありますが、買主を探してもらう、売買契約書を作成してもらうなどを不動産会社に依頼します。
この方法では、売却の時期や価格などを自由に決めることが可能です。
また、売却を早く進めたいと希望する場合、相場よりも安い価格に設定すると売れやすくなります。
不動産会社に、早く売却したいことを伝えておき、どのくらいの価格をつけると良いかなど相談するのもおすすめです。
不動産売却における定期借地権がついている建物のメリットと売却時の注意点にはどのようなものがあるか
借地権付きの建物のメリットには、土地に対する固定資産税や都市計画税などの税金を支払う必要がないことが挙げられます。
また、マイホームを建てるときに土地代がかからないので、その分安く済むこともメリットの一つとして挙げられます。
さらに、更新を継続してさえいれば数十年間は借り続けることができるため、使用期間に関しての心配もほとんどありません。
なるべく早く売ってしまいたい場合は、借地権とともに、建物もいっしょに地主に買い取ってもらうことも検討すべきでしょう。
このケースでは、地主が借地権を取り戻すつもりがあるかどうかに左右されるため、必ずしも売却が成功するとは限らないことに注意が必要です。