住宅ローンの返済方法は実は大別して2種類あります。
今回は住宅ローンの1つである元金均等返済とは何かを解説しつつ、元利均等返済の違いやメリットとデメリットについてまとめていきます。
元金が均等の住宅ローンがそもそも向いている人はどんな特徴があるのかもご紹介しますので、自分がどちらの住宅ローンを組むのが最適なのかもチェックしてきましょう。
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元金均等の返済が向いている人向いていない人、そしてメリットやデメリットのお話をする前に、そもそもどのような住宅ローンなのかをご紹介します。
元利均等と元金均等のお金の返し方では最終的に支払うことになる総額や毎月の支払いがいくらになるのか異なりますので、金額的にどうなるのかを含めて見ていきましょう。
元金均等返済は元金が均等
元金均等返済の住宅ローンは、毎月の支払額における元金が支払いスタートから終わりまで均等になっているローンです。
元金とは借り入れしたお金のことで、借りたお金を平均する支払い方法となっています。
わかりやすく例を挙げますと、1,200万円を10年返済計画で借りた人がいたとします。
1年で120万円の元金を支払う必要があるので1か月で10万円の返済になります。
しかし、借りている状態なので金利が必ず発生します。
そのため10万円ぴったり毎月支払うことはありません。
1,200万円で金利が1%なら1年目はプラスで12万円の利息が発生します。
つまり、初年度の支払う金額合計は120万円+12万円で132万円となるのです。
これを毎月換算にすると1か月で11万円支払うことになります。
翌年も同じように計算するのですが、残っているローンが元金120万円分は支払っているので1,080万円に発生する金利が上乗せされる形になるのです。
つまり、同じ元金を返す形になったとしても、利息分だけ少なくなるので年々支払金額は減ります。
これが元金均等の返済において、返済額がどうなっているのかを表したものです。
元利均等返済は返済額が均等
元利均等の返済の住宅ローンは金利を含めた毎月の返済額が一定になります。
つまり、年単位での支払計画も組み込みやすいローンなのです。
先ほどの元金均等返済の仕組み解説でわかったように、元金で計算すると1年目が一番支払金額が大きくしだいに金利分だけ減っていくというスタイルでした。
しかし、こちらの元利均等では返済金額全体で金利がどうなっているのかを計算しているので、最終的に金利分が回収できるように返済額を調整しています。
元金で考えると、最初の1年目は返済している元金が少なく、ローンが少なくなっている後半ほど返済している元金が多くなるといった仕組みになります。
違いは元金均等か返済額均等か
この2つの返済システムの違いは毎月支払う元金を均等にして考えるか、毎月支払う金額を均等にして考えるのかの違いになります。
支払う金額がばらついてしまうのがどうしても気持ち悪いと感じる方は元利均等の返済に目が行きがちですが、どちらもメリットとデメリットがあるので安易に選んではいけません。
元金均等返済におけるメリットとデメリット
元金均等の返済がどうなっているのか、返済方法について知ったところでより詳しく良い点と悪い点を見ていきましょう。
これこそがローンを選ぶための決め手となってきます。
知らないで選ぶと損をした気分になってしまうこともありますので、納得して選べるようになってください。
メリットについて
元金が均等になっている住宅ローンを選ぶ最大のメリットは元利均等よりも最終的に支払う金額が少なくなることです。
これは返済するときの計算方法がどうなっているのかを知ることで見えてきます。
ザックリと説明してしまうとこういったローンは総じて『元金をたくさん支払った方が金利が減るので最終的には支払額が減る』といった状態にあります。
同じ年数設定をおこなうローンでは最初のうちにたくさん支払って借りている元金を少ない状態に持っていくことが最終的な支払額を減らすためのコツとなるのです。
元利均等ではあくまでも毎月の支払額を平均にすることにこだわっているため、元金支払額は最初のほうが少なく後半で大きくなるといった状態にあります。
実際に2,000万円の30年住宅ローンを組んで金利1.5%で計算したケースがネット上で公開されていますが、最終的な支払額は元金均等の返済の方が約30万円も安くなっているのです。
この金額をどのように捉えるのかはその人しだいではありますが、月収1か月分が丸々浮くと考えると大きいのではないでしょうか。
将来設計や借りるタイミングでどれだけお金に余裕があるのかでかわってきますが、選べるのならこちらを選ぶのが正解といった意見もあります。
デメリットについて
元金均等返済のデメリットは1つです。
それは最初の負担がどうしても大きくなってしまうことです。
1年目の返済額が大きくて段々と支払う金額が減っていくという仕組みになっているため負担が大きくなりやすい返済開始時期は耐えないといけません。
この返済開始時期の負担が大きいのがどれだけその人達の家庭環境にとって大きなマイナスに働くのかでデメリットの受け方は変わってくるでしょう。
返済を開始してしばらく忙しくお金が入り用な家庭では最終的な支払額が少ないとわかっていても元金均等での返済が選べないこともあります。
最終支払額だけで選ぶのなら迷わず元金均等にしたくありますが、自分たちの家庭環境や環境変化をよく理解した上で選ぶようにしてください。
また、デメリットとは多少異なりますが金融機関によってはこの元金均等返済をそもそも取り扱っていないケースもあるので注意してください。
今現在の生活が苦しいのか、それとも将来的に苦しくなりそうなのかもよく考えましょう。
元金均等返済はどんな人に向いているのか、その特徴とは
最終的な総返済額を減らすには元金均等の返済を選ぶのが正解と記載しましたが、状況的に選びたくても選べない人もいるでしょう。
そこで、具体的にこの返済ローンが向いている人とはどんな人なのかをピックアップしてご紹介していきましょう。
ある程度金銭的な余裕がある人
元金均等の返済が向いている人は、住宅ローン返済が始まる時期にある程度金銭的な余裕がある人です。
返済開始時期が一番きつくて段々と返済が緩くなるという仕組みになっているので、耐えられるお金がある人ならば選ぶ価値はあるでしょう。
将来の返済額を少なくする必要がある人
返済開始時期の負担が大きくても、将来的な負担を減らすべきといった状況にある人は選ぶべきです。
たとえば、マンションやアパートの住宅ローン購入を考えたとします。
基本的にマンションやアパートは新しいほど入りやすくトラブルも少ないので修繕費などの費用もかかりません。
年月が進んで老朽化が目立ち始めると修繕費がかかるようになり、ライバルが多く出現していると収入も減っていくでしょう。
このように収入が目減りすることが予想できる不動産投資オーナーは、リスク管理の意味合いでこちらを選ぶことが多くなっています。
また、一軒家を手に入れたとしても返済最終年間近で定年する可能性が高い年齢の人も該当するでしょう。
年金暮らしになると収入がガクッと落ちることが予想されますし、退職金はできれば老後資金に充てたい方はこちらを選ぶべきです。
まとめ
元金均等返済とはどのような住宅ローンなのか、具体的なメリットやデメリットは何なのか、このローンが向いている人の特徴はどんな人なのかをまとめました。
最終的に支払う金額が安くなるとわかっていたとしても、その人の家庭環境や状況次第で毎月の返済額に無理が生じてしまっては選ぶことは難しいでしょう。
返済総額を少しでも減らしたい人は繰り上げ返済やボーナス返済といった仕組みもありますのでそちらも活用するとより計画的な返済ができるようになります。
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