土地を購入したばかりの方、もしくは近々購入する予定がある方、地盤調査については検討されていますか。
特に新築で家を建てようとお考えなら、準備を進めておく必要があります。
しかし、一般の方なら地盤調査についてよく知らない方がほとんどではないでしょうか。
当記事では、地盤調査の詳細、そしてどうすれば行えるかなど詳しく解説していきます。
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弊社へのお問い合わせはこちらなぜ、地盤調査が必要なのか
そもそも、地盤調査はなぜ必要なのか、疑問に思っている方も多くいることでしょう。
確かに、自分が住んでいる土地の地盤がどうなっているのかなんて、気にする機会はなかなかないですよね。
そこで、まずはその必要性を知ってもらうために、概要をご説明いたします。
地盤調査とは、その名のとおり建築物の土台となる地盤を調査することです。
その土地の強度を計ることで建物を建てても安全かどうかを調べます。
具体的にわかることとしては、「地盤構成」、「強度・支持力」、「土質・土層」、「液状化判定」、「地下水位」などが挙げられます。
「地盤構成」は、その土地が人工的に作られたのか、自然のものなのかを判定します。
「強度・支持力」というのは、その地盤が建物の荷重にどれだけ耐えられるかを示すため、重要な項目となっています。
「土質・土層」はそのままどのような土で地盤が形成されているかが分かります。
たとえば、粘土状の土なのか、硬い層が続いているのかなどです。
地震が発生したときに、地盤に含まれる水が土と分離して浮き上がってくることを液状化現象といいますが、それがどの程度起きやすいのかを調べるのが「液状化判定」です。
また、「地下水位」の項目も地震に対する強さを表す指標になります。
多くの方は意識したことなどなかったかもしれませんが、一言で土地といってもその強さを示す項目はこれだけたくさんあるのです。
もし、こういった情報がないまま家を建てるとどうなるか、簡単に想像することができるでしょう。
地震大国とも呼ばれるこの日本で、地震に対して脆弱な土地に住むことは大変危険です。
そういったことを未然に防ぐために地盤調査は必要なのです。
地盤調査をしておくことで、調査結果をもとに建築士が構造計算を行い、耐久性が保証された状態で工事に取り掛かることができます。
また、調査の結果、建物を建てるには地盤が軟弱すぎると判断された場合には、地盤改良工事が行われます。
地盤の状態を知る重要な段階になるので、きちんと状態を知ることができる方法で細かく調べていきましょう。
そうすることで、どう対応したらいいのかという判断にむすびつけることができます。
地盤調査の方法を3種類をご紹介
実際に地盤調査の方法として知られているのは、SWS試験やボーリング調査や表面波探査法の3種類です。
ここからは、この3種類について詳しく解説していきます。
SWS試験
SWS試験は「スウェーデン式サウンディング試験」とも呼ばれ、一般的な住宅用の地盤調査においてよく使われる調査方法です。
先端がスクリュー状になっている棒に重りをつけながら回転させていき、穴を掘り進めます。
掘り進めるのに必要だったおもりの重さや回転数を基準として、地盤の強度を調べるのです。
建築物の荷重は隅に強くかかるため、建物が建つ場所の四隅と中心の計5箇所を、10mくらいの深さまで計測するのが一般的です。
3種類のなかでは一番シンプルで、2時間程度で終わるのは大きなメリットだといえます。
正確な結果が判明するには数日必要ですが、簡単な測定値ならその日のうちに分かります。
それをもとに土地改良をしなければならないのかを判断することもできるのです。
しかし、地中にものが埋まっていると調査ができないという弱点があります。
また、業者によって差が出ることもあるので注意が必要です。
ボーリング調査
ボーリング調査は、マンションなど規模の大きな建造物を建てるときに採用されることが多い調査方法です。
それだけでなく、規模の大きな住宅や、地下室のある住宅を建てる際にも使われるやり方です。
ボーリング機械で穴を掘り、そこにハンマーを打ち込んで30cm進むまでにかかる回数で地盤の硬さを測定します。
また、土壌のサンプリングも行うので、詳しい土質・土層を解析することもできます。
10m以上の深さでも調べることができ、3種類の中では一番精度の高い調査方法です。
地下水位の位置まで調べることができるため、耐震性をあげるのに必要な調査方法だということが分かります。
広い土地がないと調査ができないという難点がありますが、大規模な建物を建てるときにはとても有効です。
表面波探査法
表面波探査法は結果の精度や費用的に、先述した2種類の中間的な方法です
具体的には、地震のような人工的な振動を発生させ、振動波の速度をもとに地盤の固さを数値で判断します。
地面を掘る必要がないため、作業にかかる時間が短く済みます。
地盤調査の流れとかかる費用
多くの場合はハウスメーカーが調査会社に依頼して調査が開始されるので、個人で依頼することはまれです。
依頼を受けた業者は、まず地形図や土地条件を調べてある程度の地盤状況を把握します。
ぞして実際に現地での測定を行うのが一般的な流れです。
では、実際にどれくらいの費用がかかるのかをご紹介していきます。
一番コストを抑えることができるのはSWS試験で5万円~10万円が相場です。
その正確さや規模の大きさの分、ボーリング調査には25万円~30万円が必要になります。
また、表面波探査法はSWS試験よりも少し値段が高いです。
そして調査の結果、地盤が軟弱であると判断された場合には、土地の改良費がかかることになります。
最後に3種類の改良方法とその値段についてご紹介します。
表面改良方法
表面改良法は一坪あたり約3万円と、もっとも安い工事です。
土地の表面を2m程度掘り返して、そこにセメント系の固形剤を流し込むことで地盤の強化を図ります。
小規模な改良に適していて、2日以内には作業が終了するというのは大きなメリットです。
柱状改良工法
この方法では、コンクリートの柱を直接地面に打ち込んで地盤を強化します。
表層改良方法だけでは届かないような深さまで、軟弱な地盤が続いているときに採用されます。
強化できる範囲が8mにまで広がる分、費用も高くなるので一坪あたり約4万円~5万円になります。
地盤に直接コンクリートの柱を打ち込むため、一度工事を完了してしまうと、元の状態に戻すことが難しいという弱点も存在します。
鋼管杭工法
先程ご紹介した柱状改良工法はコンクリートでしたが、この施工方法では鋼管が使用されます。
30mもの深さまで対応可能で、マンションや大型ショッピングホールなどの建設現場で利用されるのが一般的です。
相場価格はもっとも高く、一坪約5万円~7万円になります。
鋼管を抜くだけでいいので、元の状態に戻すのは比較的簡単な方法です。
しかし、工事のときに騒音と振動が激しいので、近隣トラブルにならないようきちんとした対策が必要になります。
まとめ
ここまで読んでいただいた方には、なぜ地盤調査が必要なのか十分に伝わったかと思います。
調べてみた結果、地盤改良が必要だとわかることもあるので、費用のことを考えると少し気が引けることもあるでしょう。
しかし、安心して生活するためには絶対に必要な工程です。
建物を建てるために土地を購入したなら、必ず調査しておきましょう。
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